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あおり

カメラを下から上に向けて撮影する手法のことです。この手法は、被写体を大きく見せたり、威圧感を与えたりする効果があります。

あおりを解説するイメージ(監修・神野富三)

例えば、建物をあおって撮影すると、その高さが強調され、より大きく、荘厳な印象を与えます。また、人物を下から見上げるように撮影すると、威厳や力強さを表現することができます。

あおりの角度や距離によって、表現したいイメージは大きく変わります。極端な角度で撮影すれば、被写体をより大きく、力強く見せることができますが、自然な角度で撮影すれば、より柔らかい印象を与えることができます。


あおりの効果

  • 被写体の強調: 特定の部分を大きく見せたり、特徴を際立たせたりすることができます。

  • 奥行きと立体感: 映像に奥行きや立体感を与えることで、より豊かな表現が可能になります。

  • 感情の伝達: 角度によって、威圧感、畏敬の念、親近感など、様々な感情を表現できます。


あおりの注意点

  • バランス: あおりすぎると、不自然な印象を与えてしまうことがあります。他のアングルとのバランスを考えながら使いましょう。

  • 目的: 映像で表現したいことを明確にし、それに合ったあおりの角度を選びましょう。


あおりの活用例

  • 製品紹介: 新製品の性能や特徴を際立たせる。

  • 建築映像: 建物のスケール感を表現する。

  • 人物撮影: 被写体の個性を際立たせる。

映像制作会社としての視点


ビジネス向け映像制作において、建物や機械、乗り物などの巨大さや背の高さを表現する撮影のときに採用されますが、事実を誤認させるような「あおり」は避けたいものです。


「あおり」とは、カメラを被写体に対して低い位置から上向きに構えて撮影する技法です。この角度により、被写体は実際以上に高く、大きく、力強く見えるため、工場の生産設備やオフィスビル、大型車両などの規模感やスケールを視覚的に強調する際に効果的です。


しかし過度なあおりは、実態以上に誇張された印象を与えるリスクがあります。製品プロモーション映像では競合との差別化や訴求力強化のために演出的な表現が許容される場面もありますが、技術仕様や性能を正確に伝えるべきコンテンツでは、過度な誇張は視聴者の誤解を招き、後のトラブルや信頼低下につながる可能性があります。


また人物撮影におけるあおりは、権威的・威圧的な印象を生むため、用途によって判断が分かれます。リーダーシップや力強さを演出したい場面では効果的ですが、親しみやすさや対等な関係性を示したい採用動画やチーム紹介などでは、目線の高さに近いニュートラルなアングルが適切です。目的と文脈に応じて、あおりの度合いを適切にコントロールすることが制作者の判断力として求められます。

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わる

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