BtoC(ビートゥシー)
ビートゥーシーはBusiness to Consumer の略で、企業が一般消費者個人に向けて行うビジネス形態のことです。「B2C」と表記されることもあります。
業態の例
小売業
百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなど
飲食業
レストラン、カフェ、居酒屋など
サービス業
美容院、エステサロン、旅行代理店など
ECサイト
Amazon、楽天市場などのオンラインショッピングサイト
エンターテイメント
テーマパーク、映画館、ゲームセンターなど
特徴
顧客の数が多く、多様である
個人消費者を対象とするため、顧客の数が非常に多く、ニーズや価値観も多様です。
購買決定までの期間が短い傾向がある
BtoB(企業間取引)に比べて、個人の購買は感情や衝動に左右されやすく、意思決定までの時間が短い傾向があります。
マーケティング戦略が重要となる
多くの顧客に効率的にアプローチするために、幅広い層への認知度向上やブランドイメージの構築が重要になります。
顧客との接点が多い
実店舗やECサイト、SNSなどを通じて、顧客と直接的な接点を持つ機会が多くあります。
もうひとつのBtoC:BtoBtoC
「Business to Business to Consumer」の略で、企業(B)が別の企業(B)を通じて、最終消費者(C)に商品やサービスを提供するビジネス形態です。
メーカー → 小売業者 → 消費者
例えば、ある食品メーカーが自社製品をスーパーマーケット(小売業者)に卸し、そのスーパーマーケットが消費者に販売する場合。
プラットフォーム提供企業 → 出店企業 → 消費者
楽天市場やAmazonなどのECプラットフォームが、様々な企業(出店者)に商品を販売する場を提供し、消費者がそれらの企業から商品を購入する場合。
サービス提供企業 → 代理店 → 消費者
旅行代理店が、航空会社やホテルなどのサービスをパッケージ化して消費者に販売する場合。
金融機関 → 販売パートナー → 消費者
金融機関のローン商品を、自動車販売会社などが顧客に紹介する場合。
映像制作会社としての視点
BtoBの映像制作会社と言っても、顧客企業がBtoCビジネスを行っている場合(BtoBtoC)は、その「出口(視聴者)」が一般消費者である以上、制作側には「純粋なBtoB映像」とは全く異なるマインドセットが求められます。
1. 意思決定者と視聴者の「乖離」を埋める
BtoBtoCの案件で最も難しいのは、「お金を払うクライアント(企業)」と「実際に映像を見る人(消費者)」の視点が必ずしも一致しない点です。
クライアント企業は「機能の優位性」や「信頼性」を語りたいと考えがち(BtoB的思考)。
しかし消費者が求めているのは「共感」や「ワクワク感」、あるいは「自分にどんな得があるか」という直感的な価値です。制作会社は、クライアントの要望をそのまま形にするのではなく、消費者の心に刺さる「BtoC的翻訳」を行うエージェントとしての役割を担うことになります。
2. 「スペック」を「ストーリー」に変換する
BtoB映像では「スペック(数字)」が正義ですが、BtoBtoCの文脈ではそれらは「背景」に退きます。
例えば、高性能なセンサー(BtoB商材)を搭載した家電の紹介映像なら、センサーの解像度を誇るのではなく、それによって「家族の団らんがどう豊かになるか」というベネフィットを描く必要があります。宣伝としてのインパクトと、世界観としての情緒を融合させる技術が試される領域です。
3. ブランドイメージの「防波堤」となる
BtoCビジネスを行う企業にとって、映像の失敗はブランドイメージの暴落に直結します。
BtoB案件以上に「コンプライアンス」「ポリコレ」「トレンドの鮮度」に対して敏感でなければなりません。制作会社は、単なる映像制作の請負人ではなく、クライアントのブランドを守るパートナーとして、一般消費者の厳しい目に耐えうるクオリティ管理を徹底する必要があります。

