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インフォグラフィック

複雑な情報やデータを視覚的に表現するデザイン手法です。統計、調査結果、プロセス、仕組み、比較データなど、様々な種類の情報を、グラフ、チャート、図解、アイコン、イラストなどを組み合わせて、分かりやすく伝えることができます。

インティマシーコーディネーターを解説するイメージ(監修・神野富三)

1. 本来の意味


インフォグラフィックとは、情報やデータを視覚的に表現するデザイン手法の総称です。統計データのグラフ化から説明的な図解、案内用のサインやピクトグラムまでを含み、複雑な情報や抽象的な概念を誰もが理解しやすい形に変換することが目的です。


1964年の東京オリンピックで確立されたスポーツピクトグラムは、言語や文化の壁を超えて情報を伝達できる代表例として高い評価を受けています。現代社会では、情報過多の時代における効率的な情報処理手段として、また公共施設や交通機関での案内表示など、日常生活の様々な場面で活用されています。


インフォグラフィックの設計には、情報の正確性、視認性、理解のしやすさ、そして普遍性が求められます。特に公共空間で使用されるサインやピクトグラムには、多様な人々に向けた情報発信のため、ユニバーサルデザインの考え方が不可欠とされています。



2. 動画・映像コンテンツの表現手法としての意味


インフォグラフィックは本来、平面デザインにおける情報やデータを視覚的に表現するデザイン手法を指す言葉ですが、近年の日本の動画制作業界では、その意味が転用され、データや情報を視覚的に表現した動画コンテンツそのものを指すようになっています。グラフやチャート、アイコンなどを用いて情報を分かりやすく表現し、それらにアニメーションを加えた動画表現は、企業のPR動画や製品説明、サービス紹介など、様々な用途で活用されています。特にSNSやウェブ広告での活用が増え、短時間で効果的に情報を伝える手法として定着しています。

映像制作会社としての視点


現時点で一般的なインフォグラフィック・ムービー制作方法


1. After Effectsによるモーショングラフィックス

最も標準的かつプロフェッショナルな手法です。Illustratorなどで作成したベクター素材を動かします。

特徴: 1フレーム単位での微調整が可能で、複雑なデータの可視化に適しています。

トレンド: 2Dのフラットデザインに、一部3D要素(Cinema 4D連携)を混ぜて奥行きを出すスタイルが一般的です。


2. ブラウザベースのアニメーション制作ツール

専用ソフトをインストールせず、テンプレートとUIで直感的に作る手法です。

主なツール: Vyond, Canva, Adobe Express

特徴: 既存のキャラクターやアイコン素材が豊富なため、スピード重視のビジネス解説動画に向いています。「パペットアニメーション」のように、キャラクターに感情移入させる演出が得意です。


3. Lottieを活用したWeb連動型

WebサイトやアプリのUIと連動させるための、軽量なアニメーション手法です。

手法: After Effectsで作成したアニメーションをJSON形式のデータに書き出し、Web上で動かします。

特徴: 動画ファイルよりも圧倒的に軽量で、ユーザーのスクロールやクリックに合わせてグラフを動かすといった「インタラクティブな体験」を提供できます。


4. AI生成と自動化(新潮流)

最新の手法として、AIを組み込んだ制作フローが急速に普及しています。

テキスト・トゥ・ビデオ: 文章を入力するだけで、構成に合ったストックフッテージや図解を自動配置するツール(InVideo, Pictoryなど)。

生成AI素材の活用: ChatGPT(DALL-E 3)やMidjourneyで作った独自のデザインパーツを、アニメーションの素材として組み込む。


執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わる

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