メディア
映像制作の現場では、カメラで撮影した映像を記録するSDカードなどの記録媒体を指しますが、一般的には放送局 や新聞社などのマスメディア(媒体)や、ウェブサイトやSNSなどのインターネットメディア(媒体)ことを指します。
撮影技術に近いスタッフ同士の会話でメディアと言えば、カメラに挿入する記録媒体(SDカードやCFカード、SSDなど)のことを指す場合が多く、プロデューサーとスポンサーの会話であれば、メディアは放送局のことを指します。
カメラの記録メディア高容量でなくてもいい
高解像度、高fps、高ビットレートでの撮影がどんどん可能になるにつれて、記録用カードの書き込み/読み出しスピードもどんどん高速になり、価格も高額になりますが、それも時間経過とともに安価になるという繰り返しです。長時間録画できる高容量のカードはさらに高額ですが、現実的には記録トラブルや破損、紛失リスクなどを考えて、1枚で長時間収録するのではなく、適度な容量のカードを使い、こまめにカードを交換する方法が一般的です。
高容量の記録メディアは魅力的ですが、映像制作の現場では、データの安全性を最優先に考え、リスクを最小限に抑える運用方法が一般的です。適度な容量のメディアを複数枚使用し、こまめにバックアップを取ることは、プロの現場では必須の考え方です。
VTRの受け渡しはSSDに
取材した素材を編集したVTRを副調整室に渡すメディアは、SSDが主流になっています。
映像制作の現場から
マスメディアとカードメディアが本質的に違うこと
マクルーハンの「メディアはメッセージである」という言葉は、その問題を突いています。彼は1960年代に、メディアは情報を運ぶ透明な容器ではなく、それ自体が情報の内容と性質を変えると論じました。
具体的に考えると、同じ出来事でも新聞で読むと文字と論理で構成された体験になり、テレビで見ると映像と感情が前面に出た体験になり、SNSで接すると断片化され感情的な反応を誘発しやすい形になります。内容は同じでも、メディアの構造そのものが受け手の認知と感情に異なる影響を与えています。
これはSDカードのような記録メディアとは本質的に異なる点で、記録メディアはデータをそのまま保存・転送することを目的としていますが、マスメディアは編集、選択、フレーミングというプロセスを必然的に伴います。何を取り上げるか、どう見せるか、どの順番で伝えるかという判断が介在する時点で、情報は改変されています。
プラットフォームのアルゴリズムがその代表ですが、デジタル時代にはこの「改変」が人間の編集者ではなくアルゴリズムによって行われるようになっており、その分だけ改変のプロセスが見えにくくなっているという点が、現代のメディアリテラシーの核心的な問題です。

