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オムニチャンネル

企業が提供するすべての販売・接客チャネル(経路)を統合し、顧客がどのチャネルを使っても一貫した体験を提供する戦略です。「Omni」は「すべて」を意味するラテン語で、「Channel」は「経路・チャネル」を指します。つまり「すべてのチャネル」という意味です。

オムニチャンネルを解説するイメージ(監修・神野富三)

実際の体験例

  1. スマホアプリで商品を見つけて「お気に入り」に登録

  2. 実店舗で実物を確認し、店員に相談

  3. オンラインストアで最終的に購入

  4. メールで配送状況を確認

  5. コールセンターでアフターサービスを受ける

この全過程で、顧客の情報(購買履歴、好み、相談内容など)が共有され、どのチャネルでも同じレベルのサービスを受けられます。



重要性


マルチチャネルは複数のチャネルを提供するだけで、各チャネルは独立して運営されます。一方、オムニチャネルは各チャネルが連携し、統一された体験を提供します。

現代の消費者は、状況や目的に応じて複数のチャネルを使い分けます。企業側がチャネル別に縦割りで運営していると、顧客は同じ情報を何度も伝える必要があったり、一貫性のないサービスを受けることになり、満足度が低下します。オムニチャネル戦略により、顧客は自分の都合に合わせてチャネルを選択しながら、常に快適で一貫した体験を得ることができます。

重要なのは、これらのチャネルがバラバラに存在するのではなく、統合されていることです。顧客が任意のチャネルから任意のチャネルへ移動しても、情報や体験が途切れることなく継続されます。



具体的なチャネルの例

  • 実店舗:物理的な店舗での接客・販売

  • オンラインストア:ECサイトでの購入

  • モバイルアプリ:スマートフォンアプリ

  • SNS:Instagram、Facebook、LINEなど

  • コールセンター:電話でのサポート

  • メール・チャット:デジタルコミュニケーション

映像制作の現場から


本来、オムニチャネル(Omnichannel)は小売業やマーケティングの用語で、「店舗、ECサイト、SNS、アプリなど複数の接点を統合し、顧客がどこから利用しても一貫した体験を提供する」という考え方です。

この概念を映像コンテンツに応用すると、「一つの映像を複数のメディアや視聴環境で最適に展開し、視聴者に一貫した体験を提供すること」になります。


具体例を挙げると、

  • 企業PR映像
    Webサイトでは3分版
    YouTubeでは5分版
    Instagramでは30秒縦動画
    デジタルサイネージでは音声なし15秒版
    展示会ではループ再生版

  • 製品紹介
    テレビCM
    YouTube広告
    ECサイトの商品説明動画
    店頭モニター
    営業用プレゼン動画

  • ライブイベント
    会場の大型スクリーン
    YouTubeライブ配信
    SNSへのリアルタイム切り抜き
    後日のアーカイブ配信
    ダイジェスト動画

  • 採用活動
    採用サイトの会社紹介
    説明会用ロングバージョン
    SNS向けショート動画
    社員インタビュー
    内定者向けコンテンツ

重要なのは、同じ動画を使い回すことではありません。

例えば企業紹介なら、

  • ブランドイメージ

  • デザイン

  • メッセージ

  • トーン&マナー

は共通にしながら、

  • 長さ

  • 画角(16:9、1:1、9:16)

  • 字幕

  • ナレーション

  • CTA(問い合わせ・購入・応募など)

を媒体ごとに最適化します。

映像制作の現場では「マルチユース」「クロスメディア展開」「ワンソース・マルチユース」と呼ばれることが多いものですが、近年はマーケティングの考え方を取り入れ、「オムニチャネル動画戦略」や「オムニチャネルコンテンツ」という表現も使われるようになっています。

ただし、映像制作の専門用語として「オムニチャンネル」が定着しているわけではありません。映像そのものの技法ではなく、映像を複数の顧客接点に統合的に活用するマーケティング戦略として理解するのが適切です。

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わりながら

​ビジネス映像制作のノウハウを伝承する「名古屋映像設計研究所」を主宰

 執筆者ブログ

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