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手法

映像制作業界における「手法」とは、映像をどのような方法で作り、どのような見え方や伝わり方にするかを決めるための、制作上で利用する具体的な技術を指します。撮影や編集といった工程だけでなく、表現の方向性や構成の選び方も含めて用いられる言葉です。

手法を解説するイメージ(監修・神野富三)

映像制作会社が「手法」という言葉を使うとき、それはほぼ「どういう形式・構成でコンテンツを作るか」という意味です。ドキュメンタリーで作るのか、ドラマ仕立てにするのか、インタビュー構成にするのか、これはクライアントとの最初の打ち合わせで決まる、いわば企画レベルの選択です。

制作会社にとってはここが最も重要な「手法」の判断であり、以降の技術や工程はその選択に従属するものとして扱われます。


一般的に「映像の手法」という言葉が使われる場面では、カメラワークのことを指すこともあれば、編集のリズムのことを指すこともある。照明の設計を「手法」と呼ぶ人もいれば、カラーグレーディングを指す人もいます。

つまり同じ「手法」という言葉でも、職能や立場によって焦点が当たる層がまったく異なります。

映像制作会社としての視点


映像制作における使われ方


現場で使われる「手法」という言葉は、特別な技術や高度な演出だけを指すものではありません。実写かアニメーションか、インタビュー中心かナレーション中心か、テンポを速くするか落ち着かせるかといった、制作上の判断全般をまとめて表します。日常的な制作判断を指す、実務寄りの用語です。



企画との関係


手法は映像の目的そのものを決めるものではありません。「何を伝えたいのか」「誰に向けた映像なのか」といった点は企画の役割であり、手法はそれをどのような映像表現として実現するかを定める手段にあたります。企画が定まらないまま手法だけが先行すると、映像の意図が伝わりにくくなります。



流行や技術名との違い


映像制作では、流行している表現スタイルや技術名が「手法」として語られることがありますが、それらはあくまで選択肢の一つです。新しさや目新しさ自体が目的になることはなく、手法は常に内容や視聴者の状況に応じて選ばれるものとされています。



用語としての位置づけ


映像制作業界における「手法」とは、企画で定められた目的を、どのような作り方で、どのような印象の映像として届けるかを具体化するための制作上の選択の総体を指す用語です。企画に従属し、状況に応じて柔軟に変わる概念です。

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わる

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