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映り込み

映像や写真を撮影した際に、意図していなかった人物や物、情報などが画面に入ってしまうことをいいます。

映り込みの例

撮影スタッフや機材、通行人などだけでなく、鏡やガラスなどへの反射も「映り込み」です。また、企業の機密情報、広告や商品などが画面に入る場合も、「映り込み」と呼びます。



撮影スタッフや機材の映り込み


カメラを振ったらスタッフがいた。広角で撮ったら照明スタンドが画面の端に入っていた。別のカメラがこちらのカメラを撮っていた。これらも映り込みです。最近のテレビのロケ番組では、撮影スタッフが画面に入ること自体が珍しくなくなりました。小型カメラが増え、一つの現場で何台ものカメラが回るようになったことも関係しているでしょう。

一方、企業PRなどのBtoB映像では、現在でも撮影スタッフや関係者の映り込みは基本的に避けます。



反射による映り込み


鏡、窓ガラス、自動車、金属製品などを撮影すると、カメラやカメラマン、照明、ほかのスタッフなどが表面に反射して映ることがあります。商品PR映像やCMなどでは、こうした映り込みは基本的に避けます。カメラの位置や角度を変える、スタッフを移動させる、黒幕などで遮るといった方法で対処します。



情報の映り込み


企業内での撮影では、人物や機材以上に注意しなければならない映り込みがあります。

パソコンのモニター、ホワイトボード、机の上の書類、社員名簿、製造現場の掲示物などです。かつてのSD映像なら判読できなかった小さな文字も、4Kなどの高解像度で収録すれば読めてしまうことがあります。「小さく映っているから大丈夫」とは限りません。



広告、商標、製品の映り込み


映像が商用利用の場合は、その画像に制限が掛かるものがあります。看板や広告、企業ロゴ、商品などです、街中で撮影すればどうしても画面に入ってきます。

撮影時に避けられるものは避けますが、どうしても入ってしまう場合には編集で消すこともあります。

静止した画面なら比較的簡単でも、カメラや被写体が動いていると修正対象を追い続けなければなりません。撮影時に数十センチ位置を変えれば済んだものを、編集で何時間もかけて消すことにもなります。



通行人の映り込み


屋外や店舗などでは、撮影とは無関係な人が画面に入ることがあります。

この場合は映像上の見栄えだけではなく、肖像やプライバシーへの配慮が必要になります。使用目的や撮影場所、人物の写り方などによって扱いも変わるため、「背景だから大丈夫」と一律には判断できません。



眼鏡への映り込み


人物撮影で意外に気になるのが眼鏡です。

照明や窓などがレンズに反射すると、目が見えにくくなったり、不自然な反射光が出たりします。レンズのコーティングによっては青や緑などの反射色が強く現れることもあります。人物の顔、とりわけ目は視聴者がよく見る場所です。撮影前にカメラ位置、照明位置、顔の向きなどを調整しておきます。

映像制作の現場から


映り込みに対する感覚も変わった


映り込みそのものは、昔から撮影現場にありました。変わったのは、何を「映ってはいけないもの」と考えるかです。

昔なら撮影スタッフや機材が画面に入れば、撮影上のミスと考えるのが普通でした。現在のテレビ番組では、ロケ隊そのものが画面に登場することも珍しくありません。

その一方で、以前なら気にしなくてもよかったパソコン画面や書類の小さな文字が、高解像度化によって読めるようになりました。企業の情報管理や個人情報への意識も大きく変わっています。


つまり、映り込みは「何を映してよいのか。何を映してはいけないのか」の判断で決まるものです。

撮影者には、レンズを向ける前からその知識が必要です。



最終更新日

2026年8月29日 16:46:56

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わりながら

​ビジネス映像制作のノウハウを伝承する「名古屋映像設計研究所」を主宰

 執筆者ブログ「映像制作ガイドブック」

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