ベクトルスコープ
Vectorscopeとは、映像信号に含まれる色と強さを表示する測定器です。 主に、色相と彩度を確認するために使用します。
画面中央は無彩色を表し、中心から外側へ離れるほど彩度が高くなります。また、信号が伸びる方向によって色相を確認できます。
ベクトルスコープ上には、赤、マゼンタ、青、シアン、緑、黄などの基準位置が示されています。カラーバーを入力すると、それぞれの色信号が規定された位置に表示されるため、映像信号の色が正しく扱われているかを確認できます。
実際の映像制作では、色の偏りや彩度の確認にも利用されます。特に人物映像では、肌色がどの方向に分布しているかを確認するために使われることがあります。多くのベクトルスコープには、肌色の目安となるスキントーンラインが表示されています。
映像制作の現場から
ベクトルスコープはプロ用の映像専用の測定器として編集室や副調整室などに設置されてきました。現在では、その機能の多くが、一般的な映像編集ソフトにも組み込まれています。
Premiere ProではLumetriスコープ、DaVinci ResolveではScopesのVectorscopeを使うことで、専用機器を使用しなくても色相や彩度を確認できます。
デジタル化によって映像信号そのものは安定しましたが、色を見る環境はむしろ複雑になっています。同じ映像でも、スマートフォン、テレビ、パソコンモニターでは色の見え方が異なることがあります。さらにHDR表示や広色域ディスプレイの普及によって、視聴環境の差は以前より大きくなっています。
こうした状況では、目で見た印象だけで色を判断すると、使用するモニターや周囲の環境に影響されます。ベクトルスコープを使えば、色相と彩度を客観的な信号として確認できます。
最終更新日
2026年10月16日 16:43:45
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