コンポジット
現在の映像制作では複数の映像、画像、CGなどの素材を合成して一つの画面に仕上げることを指しますが、アナログ映像技術では、映像信号の伝送方式を指す言葉として使われていました。
コンポジット=コンポジションは、実写とCGの合成、グリーンバック撮影した人物と背景の合成、複数の映像素材をマスクで切り抜いて組み合わせる処理作業を指します。この意味について詳しくは「コンポジション」をご覧ください。
アナログ映像技術におけるコンポジットビデオ
コンポジットビデオとは、映像を構成する輝度信号、色信号、同期信号などを一つの信号にまとめて伝送する方式です。
家庭用ビデオ機器では黄色のRCA端子、業務用映像機器ではBNC端子などが使われ、「コンポジット入力」「コンポジット出力」という呼び方をしました。
日本で長く使われたNTSC方式のアナログテレビ信号も、コンポジットビデオの一種です。
複数の信号を一つにまとめて伝送できるため接続は簡単でしたが、輝度信号と色信号が干渉しやすく、色のにじみや偽色などが発生しやすいという弱点がありました。
このため、輝度信号と色信号を分けて伝送するS映像や、映像信号を複数の成分に分けて伝送するコンポーネント方式なども使われるようになりました。
映像制作の現場から
コンポーネント接続のS端子は、コンポジットより輝度信号Yと色信号Cを分離して送るので、原理上はクロスカラーやドット妨害が減り、輪郭や細部は改善します。
ただ、実際の見た目では差が大きいとは言い難く、
VHSや8mmなど、元の記録解像度自体が高くない
テレビが20〜30インチ程度
視聴距離が長い
映像内容が人物中心で細線や高周波成分が少ない
受像機側のY/C分離回路が比較的優秀
といった条件では、「言われれば少しシャープかな」程度だったと思います。
差が分かりやすかったのは、字幕、細かい格子、チェック柄、テロップのエッジなどです。そこではコンポジット特有の色にじみやモアレが減りました。
最終更新日
2026年10月16日 16:43:45
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