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AD(エーディー)

Assistant Directorの略語です。すなわちディレクターの助手です。ADの職責は撮影現場の進行管理と演出意図の実行・維持に集約されます。ディレクターが頭の中で描く演出意図やビジョンを、具体的な現場作業として実現可能にすることです。

AD(エーディー)を解説するイメージ(監修・神野富三)

テレビ・ラジオ放送の番組制作やVP制作におけるディレクター(演出)の助手として「AD」はよく使われます。ADは、次期ディレクターを期待される人から、雑務専門まで、幅広く分布します。映画監督の助手もADには違いありませんが、「助監督」と呼ばれることが多く、こちらは少し格上な印象です。


PM制作進行)がプロデューサーの補助として制作部のスタッフであることに対して、ADはあくまで演出部のスタッフです。したがって本来は弁当の手配(制作部・PMの仕事)やカメラマンの補助(撮影部・カメアシの仕事)などは職務ではありません。


ADは、ディレクターや監督の演出方針をよく理解した上で、何事も先回りして動くことが重要です。

映像制作の現場から


小規模の現場(ディレクター・カメラマン以下、数人)


小規模な映像制作では、アシスタントディレクター(AD)が制作進行を兼務することが多くあります。ロケ地や出演者との連絡、機材準備、スケジュール調整などの制作業務に加え、撮影ではカンペ出しや機材の補助、出演者の誘導、現場の進行管理まで幅広く担当します。少人数のスタッフが効率よく撮影できるよう、現場全体を支える存在です。



中規模の現場(10~20人程度)


音声、照明、美術、スタイリストなど多くの専門スタッフが参加する現場では、制作進行とADの役割が分かれます。制作進行が撮影準備やロケ地・車両・許可申請などを担当する一方、ADは演出部として撮影当日の進行を担当します。出演者や各部署への指示・連絡を行い、撮影が予定どおり進むよう調整し、ディレクターの演出を支えます。



大規模の現場(100人を超える現場)


映画や大河ドラマなど大規模な撮影では、ADは「助監督」として専門的な役割を担います。チーフ助監督を中心に複数の助監督が配置され、それぞれ出演者、エキストラ、各技術スタッフとの連携や現場進行を分担します。制作部とは明確に役割を分け、監督の演出意図を現場全体へ伝え、安全かつ効率的に撮影を進行させることが重要な職責です。

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わりながら

​ビジネス映像制作のノウハウを伝承する「名古屋映像設計研究所」を主宰

 執筆者ブログ

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