CTAとは
CTA(Call To Action)とは、「行動喚起」を意味するマーケティング用語です。広告やWebサイトなどに接し た人に対して、次に取ってほしい行動を具体的に示すことをいいます。
「詳しくはこちら」
「資料をダウンロード」
「お問い合わせ」
「購入する」
「会員登録する」
などが典型的なCTAです。
映像でも、テレビCMの「詳しくは○○で検索」、Web動画の「概要欄からお申し込みください」、YouTubeの「チャンネル登録」といった表現が身近でしょう。
しかし、映像制作にCTAという概念を持ち込むことは、単に最後に「お問い合わせはこちら」と表示することではありません。
映像制作におけるCTA
映像制作にCTAを取り入れるなら、まず考えるべきことは、
「この映像を見た人に、次に何をしてほしいのか」です。
製品紹介映像なら、製品ページを見てもらう。
採用映像なら、採用情報を調べてもらう。
展示会で使用する映像なら、興味を持った来場者に説明員へ声を掛けてもらう。
営業活動で使用する映像なら、商談を次の段階へ進める。
必ずしもクリックや購入だけがCTAではありません。
映像を見た後に期待する行動をあらかじめ定めておけば、何を伝えるべきかも変わります。
問い合わせを促すのであれば、視聴者が問い合わせるだけの理由を映像の中で提示する必要があります。採用への応募を促すのであれば、応募者が「ここで働いてみたい」と判断するための情報が必要です。
この意味でCTAは、映像の最後に付け加えるものではなく、企画段階から考えるべき「映像の出口」といえます。
映像制作の現場から
CTAを決めると、映像の作り方が変わる
従来の映像制作でも、
「誰に見せるのか」
「何を伝えるのか」
「見た人にどう感じてもらいたいのか」
は当然考えられてきました。
CTAという考え方が加わると、そこに、
「その結果、何をしてもらいたいのか」
という問いが加わります。
これは企業映像、とりわけBtoB映像制作とは相性のよい考え方です。
目的と対象者を明確にし、必要な情報を選び、理解や納得を経て、次の行動へつなげる。CTAから逆算して企画すれば、映像の目的が曖昧なまま制作が進むことを防ぎやすくなります。
一方で、CTAを強く意識するほど、伝えなければならないことが増える場合があります。
製品ページへ誘導したいなら、まず製品に興味を持ってもらわなければならない。
問い合わせてもらいたいなら、その企業やサービスをある程度信用してもらわなければならない。
「行動してください」と言うだけでは、人はなかなか行動してくれません。CTAと「短い動画」の相性
ここで、現在の動画制作が抱える矛盾が生まれます。
CTAを実現するには、理解や納得が必要です。しかし現在のWeb動画やSNSでは、「できるだけ短く」「最初の数秒で興味を引く」といった考え方が強く求められています。
十分に説明する時間はない。
しかし、視聴者には行動してもらいたい。
その結果、理解から行動へ導くのではなく、強い言葉や映像によって、関心から直接行動へつなげようとする表現が増えます。
冒頭の強い「フック」、結論の先出し、頻繁な画面変化、強調テロップなども、こうした環境と無関係ではないでしょう。
もう一つの方法は、映像ですべてを説明しないことです。
短い映像では興味を持ってもらうところまでに留め、詳しい情報はWebサイトへ誘導する。そこから製品ページ、事例、資料請求、問い合わせへとつないでいく。
この場合、映像は完結した説明媒体ではなく、一連のコミュニケーションの入口になります。
CTAは、こうした設計を考えるうえでも重要な概念です。
CTAを設ければ成果が出るのか
CTAを設定すると、「この映像で何を実現したいのか」が明確になります。
これは大きな利点です。
しかし、CTAを置いたことと、その映像が成果を生んだことは同じではありません。
QRコードを表示した。
「詳しくはWebで」と表示した。
問い合わせボタンへ誘導した。
それだけで、その映像が有効だったとは判断できません。
さらに、行動を強く促すことが、すべての映像に適しているとも限りません。
企業への信頼を形成する映像、技術への理解を深める映像、ブランドイメージを長期的に形成する映像などでは、視聴直後の行動だけを成果とすると、映像本来の役割を狭く捉えてしまうことがあります。
そこで必要になるのが、「何をもって成果とするのか」という別の問題です。
その成果を評価するために設定される指標が、KPI(重要業績評価指標)です。
CTAが「視聴者に何をしてほしいのか」を考えるものだとすれば、KPIは「それがどの程度実現したのかを何によって判断するのか」を考えるものです。
合わせて読みたい
最終更新日
2026年8月7日 14:52:32

