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アフレコ

撮影や映像制作の後から台詞などの音声を録音する方法です。現在はプレスコの反対語として説明されることもありますが、本来は「同時録音」に対して生まれた用語です。

アフレコを説明している画像

アフレコは「同時録音」の対になる言葉


アフレコは after recording(アフター・レコーディング) を縮めた日本の映像制作用語で、日本ではトーキー映画が作られ始めた1930年代にはすでに使われていました。

映画がサイレントからトーキーへ移行すると、映像だけでなく台詞や音楽、効果音などをどのように記録するかが大きな技術的課題になります。

撮影と同時に音を録る方法が同時録音(同録)。

それに対して、撮影した映像に後から必要な音を録音する方法がアフレコでした。

したがって本来の対義語関係は、同時録音 ↔ アフレコです。


現在では声を先に録って映像を作るプレスコに対して、映像を先に作り、それに合わせて声を録る方式をアフレコと呼ぶため、アニメーション制作を説明する際に、プレスコ ↔ アフレコという対義語関係も広く使われています。

この対比が間違いというわけではありませんが、はじめから対義語として生まれたわけではありません。


また、アフレコは必ずしも「完成した映像を見ながら声を入れること」でもありません。アニメーション制作では、線画や仮編集など、未完成の映像を使って収録する場合もあります。

アフレコの基本は、完成映像の有無ではなく、映像側が先行し、それに合わせて後から音声を収録することにあります。

映像制作の現場から


実写撮影では今も「同録か、アフレコか」


実写撮影では、通常は出演者の台詞を撮影時に同時録音します。しかし、工場内、交通量の多い道路、強風下などでは、周囲の騒音によって台詞を明瞭に収録できないことがあります。

そこで、

「このシーンは同録でいく」
「ここは使えないから後でアフレコする」

という判断が生まれます。


俳優本人が自分の台詞を後から録り直す場合もあれば、外国語版を制作するため別の演者が声を入れる場合もあります。後者では「吹き替え」「アテレコ」という別の言葉とも関連してきます。


なお、完成映像にナレーションを加えることも外形上は後から行う録音ですが、通常の映像制作現場では「ナレーション収録」「ナレ録り」などと呼び、アフレコとは区別します。


いつ録音するかを表すアフレコ

何に声を当てるかを表すアテレコ

何の声に替えるかを表す吹き替え


同じ収録作業が複数の言葉で説明できることがあるのは、それぞれが異なる側面を見て生まれた言葉だからです。

最終更新日

2026年8月24日 15:28:02

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わりながら

​ビジネス映像制作のノウハウを伝承する「名古屋映像設計研究所」を主宰

 執筆者ブログ「映像制作ガイドブック」

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