デジタルシネマ
映画の撮影、編集、配給、上映といったプロセスをデジタル技術で扱う映画制作・上映方式です。DCI規格により品質が標 準化され、DCPという形式で映画館に配信されています。DCI(Digital Cinema Initiatives)は、ハリウッドの主要な映画スタジオよって、デジタルシネマの標準化を推進する団体として設立された団体です。
主要なメディア規格は、DCP(Digital Cinema Package)と呼ばれ、映画の映像、音声、字幕、メタデータなどを一つのパッケージにまとめた専用のHDDです。映画館のデジタル映写機で上映するために必要なすべてのデータが含まれています。
DCPは、DCI規格(ハリウッドのメジャー映画会社がデジタルシネマの標準化のために設立した団体。2002年設立)に基づき映画館で上映するために最適化されたデジタル配給・上映フォーマットです
DCPの構成要素
映像ファイル(JPEG2000形式)
音声ファイル(非圧縮PCM形式)
字幕ファイル(XML形式)
メタデータ(映画のタイトル、上映時間、著作権情報など)
DCPの流通方法
DCPは、通常、専用のハードドライブ(HDD)に記録され、映画館に物理的に配送されます。
近年では、衛星回線や高速インターネット回線を利用したデジタル配信も増加しています。
DCPは、セキュリティ上の理由から暗号化されていることが多く、上映には専用の鍵(KDM:Key Delivery Message)が必要です。
DCI規格
映像制作会社としての視点
JPEG2000という圧縮方式
圧縮技術
ウェーブレット変換を使用(従来JPEGはDCT変換)
可逆圧縮・非可逆圧縮の両方に対応
同じファイルサイズでJPEGより高画質になりやすい
とくに低ビットレートや高精細画像で差が出やすい
解像度のスケーラビリティ
1つのファイルから複数の解像度を取り出せる
段階的な画像表示(プログレッシブ表示)に対応
※解像度方向/品質方向のどちらでもプログレッシブ表示可能
ROI(関心領域)符号化
画像の特定部分だけ高画質に設定可能
医療画像・衛星画像などで活用される
その他
透明度(アルファチャンネル)に対応
大きな画像サイズに対応(タイル分割処理)
メタデータの埋め込みが可能
最大16ビット/チャンネル対応(≒ 65536階調)
主な用途
医療画像(DICOM)
デジタルシネマ(DCI 規格)
電子書籍・文書アーカイブ
衛星・航空写真
弱点
エンコード/デコードの処理負荷が高い
Webブラウザのサポートが限定的
普及度が低く対応ソフトが少ない
「理屈では優秀だが、運用コストと互換性で負けた規格」という評価

