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ハイスピードカメラ

通常の映像撮影よりも高いフレームレートで撮影できるカメラです。

ハイスピードカメラによる撮影の様子

一般的な映像撮影では24fps、30fps、60fpsなどが使われますが、ハイスピードカメラでは120fps、240fps、1000fps、あるいはそれ以上のフレームレートで撮影できます。

1秒間に記録する画像の枚数を増やすことで、高速で動く被写体や、一瞬で起きる現象を時間方向に細かく記録できるのが特徴です。

ハイスピードカメラで撮影した映像を、通常(24fps、30fpsなど)のフレームレートで再生すると、スロモーションになります。



ハイスピードカメラの用途


ハイスピードカメラは、スローモーション(映像表現)だけでなく、観察・計測のための装置としても使われています。

スポーツではフォーム解析や判定、製造業では機械動作や故障原因の確認、自動車産業では衝突試験、研究分野では流体、燃焼、材料破壊などの観察に利用されます。

一瞬で起きる現象を、人間があとから詳しく見ることができる。

それがハイスピードカメラの最も基本的な役割です。



1秒間にどれだけ多くの画像を記録するか


ハイスピードカメラの性能を示す代表的な数値が、fps(frames per second)です。

例えば120fpsで撮影する場合、1秒間に120枚の画像を記録します。1000fpsであれば、1秒間に1000枚です。

フレームレートが高くなるほど、動きの途中を細かく記録できます。

高速で回転する部品がどの瞬間に変形したのか、ボールがどのように潰れたのか、液体がどのように飛散したのかといった現象も、時間を細かく分解して確認できるようになります。



かつては特殊な撮影機材だった


以前のハイスピード撮影は、専用機材を必要とする特殊撮影のひとつでした。

高いフレームレートで撮影するには、撮像素子、信号処理、記録装置のすべてに高い性能が必要です。記録するデータ量も急激に増えるため、一般的なビデオカメラでは対応できませんでした。

そのため、数百fpsから数千fps以上の撮影は、研究機関、製造業、スポーツ解析、科学技術分野などで使われる専用のハイスピードカメラが中心でした。



現在はスマートフォンでもハイスピード撮影ができる


現在では、ハイスピード撮影そのものは特別なものではなくなっています。

業務用ビデオカメラやデジタル一眼カメラだけでなく、スマートフォンにも120fpsや240fpsなどの撮影機能が搭載されるようになりました。

つまり、日常的に使っているスマートフォンのカメラも、条件によってはハイスピードカメラとして使える時代になっています。

もちろん、スマートフォンの120fpsや240fpsと、研究用途で使われる数千fps、数万fpsの専用ハイスピードカメラでは、性能も用途も大きく異なります。

それでも、以前は特殊機材でしかできなかった撮影方法が、一般ユーザーにも広く開放されたことは、映像技術の大きな変化です。

映像制作の現場から


ハイスピード撮影では多くの光が必要になる


フレームレートを上げると、1フレーム当たりに露光できる時間は短くなります。

例えば180度シャッター相当で考えると、

30fpsでは約1/60秒、
120fpsでは約1/240秒、
240fpsでは約1/480秒

程度の露光時間になります。

そのため、同じ絞りやISO感度で撮影するなら、フレームレートが高くなるほど暗くなります。

屋外の明るい場所では問題にならない場合もありますが、屋内や超高速撮影では強い照明が必要になることがあります。

特に工業用・研究用の超高速撮影では、カメラ性能だけでなく照明設計も重要です。



高速撮影ほど画質や記録条件に制約が出ることもある


カメラによっては、高フレームレート撮影時に記録解像度が下がったり、クロップされたり、記録時間が短くなったりすることがあります。

これは、短時間に大量の画像データを読み出し、処理し、記録する必要があるためです。

一般向けカメラでは、

  • 通常撮影では4K

  • 120fpsでは解像度や画質設定に制限

  • 240fpsではさらに制限

といった仕様も珍しくありません。

したがって「何fpsまで撮れるか」だけでなく、そのときの解像度、画質、記録時間、センサー読み出し方式なども、ハイスピード撮影では重要な性能になります。

最終更新日

2026年10月16日 16:43:45

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