単一指向性
特定の方向に高い感度を持ち、それ以外の方向では感度が低くなるマイクの 指向特性を言います。
マイクの指向性は、音がどの方向から入ったときに、どの程度の感度で収音されるかによって「無指向性」「双指向性」「単一指向性」「超指向性」などに分類されます。
単一指向性マイクは、目的の音源へ感度の高い方向を向けることで、周囲の雑音や反射音の影響を減らしやすくなります。ボーカル、ナレーション、インタビュー、楽器収録など、幅広い用途で使われています。
音源が感度の高い方向から外れると、収音レベルだけでなく音質も変化します。また、多くの単一指向性マイクでは、音源に近づくほど低音域が強調される近接効果が生じます。
たんいつしこうせい
乾電池の「単一」は「たんいち」と読みますが、マイクの「単一指向性」は「たんいつしこうせい」と読みます。「どうして?」素朴な疑問が湧く人も多いでしょう。
乾電池の「単一」は、「単一形・単二形・単三形……」という大きさを表す番号の系列なので、「一」を数字の「いち」と読みます。
一方、「単一指向性」の「単一」は、「ただ一つ」「一つだけ」という意味を持つ漢語の「単一(たんいつ)」です。
「一」には音読みとして「イチ」と「イツ」があり、熟語では、
統一(とういつ)
均一(きんいつ)
唯一(ゆいいつ)
単一(たんいつ)
のように「いつ」と読む場合があります。
したがって、マイクの「単一指向性」は「たんいつしこうせい」と読みます。
映像制作の現場から
単一指向性マイクを使用しても、周囲の音を完全に除去できるわけではありません。
話者とマイクとの距離が離れれば、直接届く声に対して、室内の反射音や環境音の割合が大きくなります。そのため、単一指向性マイクでも、可能な範囲で音源へ近づけて使用します。
単一指向性の役割は、目的の音を大きくすることではなく、方向による感度差を利用して不要な音の影響を小さくすることです。
代表例
Shure SM58
単一指向性(カーディオイド)の代表格です。ボーカル、スピーチ、イベント収録などで非常によく使われます。Shure SM57
こちらもカーディオイド。楽器、アンプ、ドラム、現場収録などで定番です。Sennheiser MD 421
カーディオイドの代表的なダイナミックマイク。ナレーション、楽器、ドラム、放送用途などで長く使われています。Neumann U 87 Ai
指向性切替式ですが、カーディオイドで使われることが非常に多いスタジオマイクです。ナレーション、ボーカル、インタビュー、楽器収録などに使われます。
最終更新日
2026年10月16日 16:43:45
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