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補間とは

補間(Interpolation)とは、2つ以上の決められた値の間を、一定の規則に従って補うことです。
映像編集やアニメーションでは、主にキーフレームとキーフレームの間の値を自動的に計算することを指します。

補間のイメージ

たとえば、画面上のオブジェクトについて、

  • 0秒では画面の左端

  • 5秒では画面の右端

という2つのキーフレームを設定したとします。

このとき制作者が指定しているのは、基本的には「0秒の位置」と「5秒の位置」です。その間の1秒、2秒、3秒、4秒にどこにいるのかは、編集ソフトやアニメーションソフトが計算します。

この「間を埋める」処理が補間です。



補間にはいくつかの方法がある


2つのキーフレームの間を、どのように補うかによって動きの見え方は変わります。

代表的なものが「リニア補間」と「ベジェ補間」です。

リニア補間では、キーフレーム間の値を一定の割合で変化させます。

ベジェ補間では、曲線を使って変化の割合を調整できるため、徐々に加速したり、ゆっくり停止したりする動きを作ることができます。

ここでいう「リニア(直線)」や「ベジェ(曲線)」は、必ずしも画面上に見えている物体の形や移動経路だけを指しているわけではありません。

この点が、キーフレーム補間を分かりにくくしている理由のひとつです。



時間補間」と「空間補間


映像のキーフレームでは、補間を「時間」と「空間」に分けて考えます。


時間補間

時間の経過に対して値がどのように変化するかを決めるものです。

たとえば、オブジェクトが5秒間で左から右へ移動するとき、

「一定速度で移動する」
「ゆっくり動き始めて加速する」
「最後に減速して止まる」

といった速度や変化の仕方に関係します。


空間補間

オブジェクトが空間上をどのような経路で移動するかを決めるものです。

同じ左端から右端への移動でも、

「直線で移動する」
「弧を描いて移動する」

では、通る経路が異なります。

どこを通るか=空間補間

その経路をどういう速さで進むか=時間補間




「直線」と「曲線」には2つの意味がある


さらに混乱しやすいのが、「リニア」「ベジェ」「曲線」といった言葉です。

たとえば位置をアニメーションさせる場合、画面上の移動経路をベジェ曲線にすることもできます。一方、移動速度の変化を表すグラフにもベジェ曲線を使うことができます。

見た目はどちらも曲線ですが、

  • 画面上の曲線は「移動する経路」

  • グラフ上の曲線は「時間に対する値や速度の変化」

を表しています。

同じ「ベジェ」という言葉が使われるため混同しやすいのですが、何を曲線にしているのかが違います。



キーフレームと補間はセットで考える


キーフレームは、ある時点の値を指定するためのものです。

そして、そのキーフレームと次のキーフレームの間をどうつなぐかを決めるのが補間です。

そのため、

キーフレーム=変化の基準点
補間=基準点と基準点の間をどうつなぐか

と考えることができます。


映像編集ソフトでは、「リニア」「ベジェ」「イーズイン」「イーズアウト」「時間補間」「空間補間」など、関係が分かりにくい言葉が数多く登場します。いずれも基本にあるのは、キーフレームとキーフレームの間を、どのように変化させるかという「補間」の考え方です。

映像制作の現場から


なぜ「補間」の技術を知っていた方がいいのか


かつてこうした「補間」「ベジェ」「イージング」など細部に関わる映像知識は、主にエディターやCG制作者が知っていればよい技術でした。しかし現在は、文字や図形の動き、停止の仕方、移動経路、変化のタイミングまで含めて映像品質として管理する必要があります。

短尺化、印象重視の映像制作が増える中で、画面上のわずかな動きや速度変化が、映像全体の印象を左右するようになっているからです。


さらに動画生成AIが映像制作ビジネスに入り、制作者自身がキーフレームベジェハンドルを直接操作しない場面も増えています。だからこそ、ディレクターやプロデューサーであっても、時間補間空間補間リニア補間ベジェ補間イージングパスといった概念を自覚的に理解しておくことが重要です。自分で操作しなくても、生成された動きの良否を判断し、何をどう直すべきかを指示するための基礎知識になるからです。

最終更新日

2026年9月21日 11:21:50

執筆者・神野富三

名古屋の映像制作会社・株式会社SynApps代表取締役プロデューサー

シナリオ・演出・編集まで一貫して手がける映像プロデューサー・ディレクターとして40年にわたり映像制作に携わりながら

​ビジネス映像制作のノウハウを伝承する「名古屋映像設計研究所」を主宰

 執筆者ブログ「映像制作ガイドブック」

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